医療施設における省エネ実績(一例)

 

病院は院内環境を最優先に考える必要があるため、「余分」なエネルギー使用が見過ごされているケースが多くあります。


当社は、多くの病院を管理してきた中で、設備管理の視点からその「余分」を徹底的に見つけ出し、その「余分」にアプローチすることにより、院内環境を守りながらの、効果的な省エネ活動を実践してきました。

 

当社の医療施設における省エネ活動とその実績(一例)を以下にご紹介します。

都内450床規模病院(延床面積 約48,000m²)

 

 

2021年度は2010年度と比較して

エネルギー 37.3% 削減、CO₂ 2,903t 削減

2011年の東日本大震災直後から本格的な省エネ活動を開始。熱源ポンプのインバータ化工事や、各種チューニングにより大幅な削減に成功。

2016年度にCGS設備・冷温水発生機・ボイラー等の更新工事があり、工事期間中の変則運用によりその年は若干エネルギーが増加したが、それ以外の年は全て前年より削減できており、更新工事後は更なる削減に繋がっている。

都内450床規模病院(延床面積 約49,000m²)

 

 

2021年度は2010年度と比較して

エネルギー 30.8% 削減、CO₂ 2,801t 削減

2011年の東日本大震災後少しずつ省エネの機運が高まり、徐々に省エネ活動を開始。

2013年度からは熱源ポンプのインバータ化工事とインバータ制御チューニングに取り掛かり、2014年度からの大幅削減に繋がった。

近年は大幅な削減とはなっていないが、エネルギー使用量は低い状態をキープ、安定したエネルギー管理ができている。

都内300床規模病院(延床面積 約27,000m²)

 

 

2021年度は2010年度と比較して

エネルギー 27.5% 削減、CO₂ 1,173t 削減

2011年の東日本大震災後一旦エネルギーは減少したが、翌年度には若干増加してしまった。その後改めて省エネを推進するべく活動を開始。

2014年度に熱源ポンプインバータの自動制御化工事と、見える化のためにエネルギー監視装置を導入。

2015年度から上記インバータ制御のチューニングを含め、各種チューニングを本格的に開始した結果、大幅な削減に繋がった。その後熱源機器の更新もあり、エネルギーは順調に削減できている。

都内500床規模病院(延床面積 約46,000m²)

 

 

2021年度は2010年度と比較して

エネルギー 19.4% 削減、CO₂ 1,239t 削減

2011年の東日本大震災後必然的に省エネ活動を開始した結果、大幅にエネルギーが減少。その後数値は一旦落ち着いたが、2014年度から改めて本格的にチューニングを開始。

エネルギー使用量の多い熱源廻りに着目し、最適な熱源機器の選択、熱源ポンプのインバータ制御チューニング等を実施。

その後は空調機等負荷側の制御チューニングにも取り組み、設備投資無しのチューニングのみで継続した削減を達成している。

首都圏550床規模病院(延床面積 約58,000m²)

 

 

2021年度は2018年度と比較して

エネルギー 14.7% 削減、CO₂ 1,429t 削減

2018年度に病院が移転、新病院として開業。翌2019年度から本格的な省エネ活動を開始。

新病院ということもあり熱源機器も充実しているが過剰な運転が目についた。熱源ポンプ類のインバータ運転状況にも無駄が多く見られた。

まずはその熱源廻りの各種チューニングを徹底して行い、その結果、省エネ活動開始年度早々、大幅な削減を達成できた。その後もチューニングの幅を徐々に増やしつつ、毎年度削減を達成している。